2011年12月28日水曜日

ホッフン1号

以前から、触るに任せて削り続けていた木片。
ようやっと、ナニモノかが見えた。

切り倒されて、細かにカットされた木片。
死んでなおその形を維持するというのは、植物にしかできない。
死骸をコンテナとし、別の種目の生物で侵す。

ハメタのは、ギンゴケ。 密集していないので別の植物に見える。
苔は土壌からの栄養吸収が必要ないのでらしいので、ただ間借りするだけになる。
木の死骸を浸食させる体だが実際は成り立たない。
 サイズはこんなもの。
翌日、器に亀裂発生。
室内では水分での膨張と乾燥を激しく繰り返すので。
時間を追うごとに裂け目が大きくなる。
誤ってひっくり返してしまったり
日に日に扱いが悪くなり、ホッフン1号あっけなく消滅です。
もっと繁殖して、元の木を覆い隠してほしかった。

木材の表面を焼いて、次のテストを決める。

苔むすお寺に行ってみたが、生命力がなかった。

苔寺を訪問。
「西芳寺」と呼ばれる京都のお寺です。
近年興味を持ち始めたコケ。
12月初旬で枯れた感じもよいのではないかい、と
いやでもそんなに期待していったらアレやで。
そんなたいしたこと無い、ぐらいで行ったらええんちゃいますか。
そんな心理的調整をし、やりたくもない写経も書いてたら楽しくなったりしつつ
本願のお庭へと。
芝生のように美しく、庭一面に養生しているコケ。
もこもこと、丸みを帯びてくるのがコケの愛らしい性質。
毛足が長いのでアルパカ的印象。 2色の苔。モダーン。
もっと鬱蒼としたイメージを持っていましたが、そうでもない。
千利休がらみの茶室も見逃し、あっさり巡りました。
記憶のなかではプラスチックのジオラマみたいに残ってしまった。
生命や熱が感じられなかった。
こころをふるわすほどの空間というのは、なかなか出会えない。
タワーのようにするり、と京都観光終了。